パーマカルチャーでサステイナブルな地球へ
皆さん、農業していますか。
農業はハードルが高くても、家庭菜園をしていますか。
今回は、都会でも田舎でもどこでも自然と共に生きる方法「パーマカルチャー」という菜園方法についてお話しようと思います。
今回の記事は主に以下の2つの本を参考に書いています。
さらにパーマカルチャーについて知りたい方はぜひ読んでみてください。
パーマカルチャーって何?
「パーマカルチャー (Permaculture)」は「永久の (permanent)」と「農業 (agriculture)」をつなげた造語でもあり、「永久の (permanent)」と「暮らし/文化 (culture)」をつなげた造語でもあります。
パーマカルチャー菜園とは、環境をなるべく破壊しない、持続可能な菜園をする技術のことです。
パーマカルチャーの考え方はオーストラリアのビル・モリソンという人が1978年に発表したと言われていますが、日本でも健康と環境を大切にしたいと思っている人たちにより、だんだんと広まってきました。
パーマカルチャーには農家のような暮らしを中心に、サステイナブルな環境や社会をつくりたいという考え方があります。
パーマカルチャーの3つの心構え
この地球上の全ての生物は他の生物に助けられながら行きています。そして、パーマカルチャーには役に立たないものは一つもないという考え方があります。その考え方に則って、以下の3つの心構えが大切になります。
地球に対する配慮
地球上に存在する生物、土、水など生命を支えるものすべてに心を配って、持続可能な地球となるように行動します。人間が自然の上に立っているんじゃなくて、自然と共に生きているという考え方が大切になります。
人間に対する配慮
人間は地球に大きなインパクトを与えていると理解して、環境をまもりながら生活します。また、パーマカルチャーによって食糧問題などの社会問題の解決にもつながります。
余剰分の共有
自分の食べ物や情報、能力などは、独り占めしないで分け合います。
パーマカルチャーってどんな菜園方法?
パーマカルチャー菜園には様々な方法があります。
こちらのパーマカルチャー菜園入門では7種類の菜園方法を含めた、21のパーマカルチャーのアイディアが紹介されています。
本記事ではその一部だけご紹介します。
スパイラル菜園
石をらせん状に並べることで、水や風がスムーズに流れ、場所の高低によって日当たりや湿気が変わるので、異なる気候条件を好む数種類の植物を育てられます。
(出典:パーマカルチャー ビル・モリソン著)
スクエア菜園
9区画に区切って、9種類の野菜を育てる方法です。
9つに区切ることで、全て違う種類の野菜を植えようという心理がはたらいて、多様な植物を育てる菜園デザインになります。
(出典:ふたごや農園)
庭がなくてもできるアーバンパーマカルチャー
パーマカルチャーって庭がないとできないんでしょ?と思われている方!
心配ご無用です。
このパーマカルチャーは庭がなくても、どこでもできる農業なんです。
小さなプランターや入れ物が一個あればすぐにできてしまいます。
(出典:都会からはじまる新しい生き方のデザイン)
まずはできる範囲でパーマカルチャー始めてみませんか。
ギフトエコノミー/ペイフォーワードについて知ろう
さて、このパーマカルチャーの考え方に、「余剰分の共有」という心構えがありましたね。
自分で育てた野菜やハーブなど、お友達や知り合いと分け合うというのはいかがでしょうか。
見返りを求めないで、人が喜ぶことをする。これを世界中の人がすれば、やさしい循環が世界で生まれます。
これを「ペイフォーワード (Pay it forward)」と言います。
直訳すると、「先に支払う」となり、仕組みは以下のようになっています。
あなたのやさしい行いを受けた人は、自分も他の人にやさしい行いをします。
それが、連鎖となってやさしい世界になるという仕組みです。
こちらのビデオでペイフォーワードについて詳しくお話されています。
また、ペーフォーワードと似たような考え方に「ギフトエコノミー」があります。
つまり、お互いに与え合うことで成り立つ経済です。
自分が持っているもの・スキルをお互いに与えることで、経済が回ります。
現代社会で、このギフトエコノミーだけで生活するというのはなかなか難しいですが、生活の一部に取り入れるというのはいかがでしょうか。
ここで、ギフトエコノミーの例をご紹介します。
アメリカにある「カルマキッチン」は、ボランティアによって成り立っています。ボランティアさんが食事を提供してくれ、あなたより前にレストランに来た人があなたの分の料金を払ってくれています。そのやさしさを受け取ったあなたは、カルマキッチのために、次に来るお客さんのために何かしてあげたくなりませんか。
いかがでしたでしょうか。
最後は少し菜園とはずれてしまいましたが、パーマカルチャーにはこのように人や自然への思いやりが根底にあるんです。
ぜひみなさんもパーマカルチャーに挑戦してみてください。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。