エシカルファッションでおしゃれを極める?!
突然ですが、おしゃれをするのは好きですか。
素敵な服を着て、お出かけするのはとても気持ちがいいですよね。
最近は1,000円出せば、かわいい/かっこいい服が買えてしまう時代です。
自分で同じものを作ろうと思ったら、軽くその値段はこえてしまうと思いませんか。
タグをちょっと見てみてください。
その安い服はきっと「Made in Japan」じゃないはずです。
最近、現在のアパレル産業を問題視する人が増えています。
この記事では、現在のアパレル産業の問題やその問題に取り組んでいる人、私たちができることをご紹介しようと思います。
アパレル産業の問題
さて、その1,000円のワンピースができる裏にどんな物語があるのか見てみましょう。
環境への影響
まず、材料は安く生産された遺伝子組み換えのコットンやプラスチックの可能性が高いです。
遺伝子組み換えコットンには農薬が大量に撒かれていて、農薬を散布している農家さんの健康に悪いのはもちろん、環境にもとっても悪影響があります。
また、最近の服の素材は天然素材だけでなく、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維も使われていることが多いです。
こういった、合成繊維は洗濯する時に、環境中に繊維が流れてしまい、マイクロプラスチックの問題などにつながっています。
フリースなどのプラスチックの繊維(合成繊維)でできた衣類を洗濯する時に、下水などからマイクロプラスチックと呼ばれるとても小さいプラスチックが環境中に出ていっていると言われています。
また、世界的に合成繊維のほうがコットンなどの天然繊維より生産量が多いと言われています。
このマイクロプラスチックを魚介類が食べ、それを私たち人間が食べています。
まだ、マイクロプラスチックによる健康への影響は分かっていませんが、危険性について警鐘を鳴らす科学者もいます。
劣悪な労働環境
また、アパレル産業で働く労働者の低賃金、劣悪な労働環境についても問題視されています。
服の値段を抑えるために、企業が海外の工場と異常に安い価格で契約し、生産するので、工場で働く人達はとても低い賃金で重労働させられているということもあると言われています。
全ての工場がそうではないかもしれません。
でも、その安さの裏にはきっと理由があるはずです。
そういった、工場で働く人達の状況について問題視される大きな要因となったのは、1,134人が亡くなったバングラデシュの「ラナプラザ」での大事故です。
縫製工場が入っていた商業ビルにおいて、ビルの異常が分かっていたにもかかわらず、工場での労働を続けさせたため、多くの死傷者が出た事故です。
アパレル産業の縫製工場の問題について焦点を当てた、「ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償」という映画で詳細を知ることができます。
大量のゴミ問題
そして、これを読んでくださっている方々もきっと経験があると思うのですが、安い服を買って、結局数回洗濯したら服がヨレヨレになってしまったということがよくありました。
そういった服は結局ごみになってしまいます。
また、安いから買った服も、一度も着ないで捨ててしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さらに、日本では、1年間に10億枚の新品の服が、一度もお客さんの手に渡らないで捨てられているそうです。
これは、日本で供給されている服の4枚に1枚は、新品のまま捨てられているという計算になります。
動物の残酷な扱い
レザーやファーの原料となる動物の過酷な飼育状況なども問題視され、最近ではレザーやファーを使った衣料品を買わないというような人も増えてきました。
問題に取り組んでいる人たち
このような色々な問題があるアパレル産業を問題視し、「エシカルファッション」という考え方がひろまってきました。
「エシカル」とは英語でethicalと書き、日本語の意味は「倫理的な」と訳されます。
「エシカル」なファッションとは、環境や人、動物に配慮されたファッションのことです。
エシカルファッションに取り組んでいる団体を少しご紹介します。
エシカルファッション・ジャパン
この団体は、日本のエシカル・ファッション推進団体で、エシカル・ファッションの普及や情報発信を行っています。
ピープルツリー
オーガニックコットンなどのこだわりの天然素材を使った、人にも環境にもやさしい商品を扱っているショップです。
また、労働者にも適正な賃金の支払いを行うフェアトレードにも力を入れています。
上でご紹介した「ザ・トゥルー・コスト」の映画でもピープルツリーが取り上げられています。
シサム工房
買い物には社会を変える力があると信じ、フェアトレードの商品を中心に、作り手、売り手、買い手、社会、地球環境の「五方良し」を目指した商品やサービスを広めています。
私たちができること
今日から、私たちができることもたくさんあります。
- 服を買うときは、天然素材で信頼できるお店から。
フェアトレードの服や、天然素材の服は、ファストファッションより高いことがほとんどです。でも、そういった服はファストファッションより長持ちするので、長い目で見るとお得です。
- エシカル・ファッションやファストファッションについて自分でも学んでみる。
こちらはおすすめの本や映画です。
さらに詳しい情報が得られるのでぜひ読んで・見てみてください。
大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実
この本では、大量に廃棄される衣料品の問題について詳しく書かれています。
はじめてのエシカル 人、自然、未来にやさしい暮らしかた
エシカルの考え方について詳しく知りたい方におすすめです。
エシカルな生活をどのように日々取り入れていけるかについてもお話されています。
フェアトレードのおかしな真実
フェアトレードについてさらに深く知りたいという方におすすめです。
ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償
この映画では、アパレル産業の闇について描いています。特に、ファストファッションの問題について取り上げています。
- 捨てる前にリサイクルできる方法がないか考える。
エシカル消費において、服のリサイクルは最善の方法ではないかもしれません。でも、その服を捨てるよりベターな選択肢を選んだほうがいいですよね。
いかがでしたでしょうか。
地球にも人にもやさしいエシカル・ファッションを生活に取り入れてみませんか。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。